Song Watermark > 2006年06月の過去ログ

2006年06月25日

Surprise その12

サプライズサプライズ
ポール・サイモン


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うう。ようやくここまで辿り着きました(涙)。ようやくSurpriseの最終回です。Father and Daughterです。もちろんポール・サイモンのファンの方はご存知のことかと思いますが、この曲は、2002年のアニメ映画THE WILD THORNBERRYS MOVIEの主題歌で、アカデミー賞にもノミネートされた曲。それもそのはず、すごくメロディアスでリズミカルで、そして優しい歌詞はいかにも万人向けで、ポール・サイモンのファンにとっては喜ぶべき、久々の「ポップソング」だったのです。これの日本盤サントラのライナーノートには「バックコーラスのエイドリアンはポールの娘か」と書いてあった。おいおい息子でしょ。

それはともかく、なんだってこの曲が入ってくるんだろうってすごく不満だったな、最初は。ぜんぜん他の歌とコンセプトが違うし、絶対に合わないと思って。すごく好きな歌だから、無理やり最後に入れるなんてことをしてほしくなかった。でも、フィットするようにだいぶ音をいじってきましたね。

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posted by yossie at 19:56 | 東京 🌁 | コメント(5) | トラックバック(0) | Simon&Garfunkel

2006年06月24日

Surprise その11

サプライズサプライズ
ポール・サイモン


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さあて、いよいよ終盤ですね。終わりが見えてきました。って言ってもS&Gファンの皆様ご安心ください。これやってるあいだに色々とやりたいネタが見つかってきたので、続きますよ〜。いろいろと。なかなか歌に隠されたものを推測しながら穿り返すのはやめられませんな。それが私ですよ。That's Me.

この歌、いきなり変わりますよね。雰囲気が。空間を空気が揺らぐような音がしたかと思うとロボットを思わせる機械音が鳴り響くような音。そしてさんざんいろんな歌をあの手この手で歌ってきながら「さあ退屈な話はとばそう」と大胆不敵な宣言。

実質上アルバムの最後の曲ですよね。Father and Dauthterはボーナストラック的な意味合いが大きいと思うので。そのつもりで書きます。

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posted by yossie at 01:26 | 東京 🌁 | コメント(6) | トラックバック(0) | Simon&Garfunkel

2006年06月18日

Surprise その10

サプライズサプライズ
ポール・サイモン


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Once Upon A Time There Was An Oceanって、ずいぶんと不思議なタイトルだなあと。ワールドカップ日本対クロアチアの中継に目もくれずに書き始めてみる(笑)。むかしむかし、って物語を話して聞かせるときに言う「むかしむかし」ってせいぜい数百年前の話。だけど、この曲のタイトルは「むかしむかし、大きな海がありました。」って。それってすごく前のことなんじゃない?湖や川なら数百年のうちに消えたりするけど、大洋となると、何万年っていう単位ですよねぇ。少なくとも。

この歌、ぜったい飛ばして聴いてる人多いと思うんだけど(笑)まあそういわずに味わってみましょう。

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posted by yossie at 22:09 | 東京 🌁 | コメント(7) | トラックバック(0) | Simon&Garfunkel

2006年06月14日

Surprise その9

サプライズサプライズ
ポール・サイモン


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いろんな方から意見を頂くと、いろいろ新しい面が見えて面白いですね。ほんと、ポール・サイモンはネタとしては面白すぎます。面白いので、ちょっと疲れてきたなぁと思いつつ、今日も書いちゃいます。皆さんついてきてますか〜?

最近のインタビューではあれだけ「直接政治的な歌はつくらないよ」と言ってるのに、結構つくってるじゃん?って気もする今日この頃。だけど、今回紹介するAnother Galaxyは政治とは明らかに無縁。ひょっとするとこの曲がいちばん、聴けば聴くほどじわじわと感動する曲かな。

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posted by yossie at 02:38 | 東京 🌁 | コメント(11) | トラックバック(0) | Simon&Garfunkel

2006年06月12日

Surprise その8

サプライズサプライズ
ポール・サイモン


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ちょっと一息、とか言って、いきなりここでローリング・ストーンズのアルバムをとりあげたら、クレームが来るんだろうな(笑)。いやいや一気に行きますよ。つぎはI Don't Believeです。Wartime Prayersやその他のいくつかの曲もそうだし、この曲もそうなんですが、ドラマーが二人。ポール・サイモンとブライアン・イーノという二人が表のコラボレーションなら、裏のコラボレーションはドラムのスティーヴ・ガッドとロビン・ディマジオの二人ですね。この二人がやることで独特のリズムトラックが出来上がっているといっていいでしょう。時に優しく、時に荒々しいこの曲は、アルバムの中でももっとも哲学的な歌かもしれません。

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posted by yossie at 00:00 | 東京 ☔ | コメント(7) | トラックバック(0) | Simon&Garfunkel

2006年06月11日

Surprise その7

サプライズサプライズ
ポール・サイモン


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いやあ重いですね、Wartime Prayer(笑)。ポールのこういうシリアスな面をものすごく久しぶりに見るような気がします。現代社会の問題点をここまでつきつめて哲学者のように語る彼の姿は、頼もしくもあり、一方で事態の深刻さを再認識する想いでもあります。

この次に来るBeautifulという曲は、曲調ががらっと変わってとっても斬新な英語の語り口調に加えて、深刻なテーマを扱っていながら決して暗くなることなく、愛と希望を描いてくれるとっても良い曲だと思います。


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posted by yossie at 00:40 | 東京 ☁ | コメント(8) | トラックバック(1) | Simon&Garfunkel

2006年06月07日

Surprise その6

サプライズサプライズ
ポール・サイモン


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1990年8月、経済の行き詰まりを背景に石油問題でごたごたしたイラクがクウェートに侵攻したとき、僕は高校生で授業中だった。隣に座っていた女の子が「戦争が始まった」と囁いてきた。彼女の耳にはイヤフォンが机の下の小型ラジオからのびていた。ベトナム戦争のときにも生まれてないから、あのアメリカが戦争を起こすなんて世界はどうなってしまうんだろうと恐怖したのを覚えている。後に「湾岸戦争」とよばれるこの戦争を指揮していたのはジョージ・ブッシュ大統領だった。「ミサイルが飛んでるらしいよ」と、彼女は言った。

2001年9月11日、会社の寮で一人テレビを見ていた僕は、ブラウン管に写されているライブ映像がとても現実のものとは思えなかった。飛行機が次々とアメリカの象徴とされる建物に激突していく。誰が何をしてようとしているのか、全く理解できず、一睡も出来なかった。アメリカ留学時代にワールドトレードセンタービルでとった記念写真がある。その写真の背景に映っていたものすべてが、もうないのである。アメリカはまずアフガニスタンをアルカイダ撲滅の旗印の下に侵攻し、つづいて大量破壊兵器を持っているとしてイラクに戦争を仕掛けた。これを指揮したのは、息子のほうのジョージ・ブッシュ大統領だった。

ポール自身が語っているようにこのアルバムは、アメリカ同時多発テロ、いわゆる9.11や、それによるジョージ・ブッシュ政権下の右翼化したアメリカを背景に生まれている。Wartime Prayerはそんな戦時下の狂気を静かに、しかし力強く警告している。


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posted by yossie at 01:24 | 東京 ☔ | コメント(7) | トラックバック(0) | Simon&Garfunkel

2006年06月05日

Surprise その5

サプライズサプライズ
ポール・サイモン


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未体験ゾーンの長期連載に入ってますが、まだ4曲目にさしかかるところです。まずいですね。長すぎ。でもとりあえず腹筋しておきました(笑)。そのぐらい気合入れないと、この曲は対峙できないからね。今日はSure Don't Feel Like Loveです。You're the OneにあったPig, Sheep and Wolvesみたいに、あえてポール・サイモンらしからぬ曲をやろうという意図が見えるような気がするな。でもボ・ディドリー調のリズムに独特のドラムをのっけているところ(これをスティーヴ・ガッドがやってくれてるのが嬉しい)は新しいけど、やっぱり歌詞の組み立て方はいかにもサイモン。

サウンド面に比べて、歌詞の内容があんまりポジティブじゃない。ひどく内省的。この裏側には何かが潜んでいるはず。だからこの曲を積極的に理解しようとすると、かなりの冒険的な推測をしないといけない。ので、してみます!


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posted by yossie at 23:59 | 東京 ☀ | コメント(5) | トラックバック(0) | Simon&Garfunkel

Surprise その4

サプライズサプライズ
ポール・サイモン


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今日から腹筋運動を始めてみました。今日は30回x2の計60回だけです。まだまだだなあ。って、なんだか分かる人にはわかりますよね(笑)。Outrageousですよ。すべてはラブソング…なんて穏やかなエンディングで前の曲が終わったと思ったらいきなりイントロなしで"It's Outrageous!"というポールが叫ぶ。このインパクトはすごいものがあります。大体、Outrageousなんて、ちょっと強い怒りの言葉のタイトルのついた歌がトラックリストに入っていたこと自体インパクトがあってすごく驚きだったんですが、このサウンドもすごく驚きですね。

アルバムの中ではストレートなほうですが、結構ひねった歌詞。グルーブ感がたまらないポール・サイモン流ヒップホップ・ファンクかな?音はシンプルなように見えてかなり作りこんでるというか、緻密に様々な音が重ねあわされてひとつのうねりを作り出している感じがするので、ライブは難しそう。ここでのドラムはスティーヴ・ガッドが連れてきた(らしい)ロビン・ディマジオ。この人も大ベテランですね。

さて、Outrageousを見ていましょう。


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posted by yossie at 00:01 | 東京 ☁ | コメント(2) | トラックバック(0) | Simon&Garfunkel

2006年06月04日

Surprise その3

サプライズサプライズ
ポール・サイモン


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前回はインタビュー全訳して寄り道をしてしまいましたが、いやあ、あれを聴くとくっきりとこの作品の背景が分かりますね。今回からまた一曲ずつ見ていこうかなと思いますが、異例の長期連載になりそうですのでポール・サイモンにあまり興味のない方、すみませんちょっとご辛抱を(笑)

さて、1曲目のHow Can You Live in the Northeast?がアルバムの主題を強く打ち出す曲だと分かりましたが、この先はどうなるのでしょう。壮大なエンディングから、次の穏やかな『すべてはラヴ・ソング(Everything About It Is A Love Song)』に流れていきますが、この曲も重要な意味を持ちます。なぜならなぜこのアルバムがSurpriseと呼ばれるのか、そのわけが隠されているから。

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posted by yossie at 00:22 | 東京 ☁ | コメント(0) | トラックバック(0) | Simon&Garfunkel

2006年06月02日

Surprise その2

サプライズサプライズ
ポール・サイモン


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ポールのアルバムとしてはいい意味で異色の作品となっている本作。英語と言う言葉のつむぎ出すメロディとイーノを迎えた新しいサウンドが、このアルバムのひとつの特徴であることは前回述べましたが、歌詞の面で見るとどうなっているのでしょうか。Hearts and Bones以来の、自伝的な作品のようにも見えます。ほとんどの歌詞が本人のメッセージを明確に伝えているし、『すべてはラブソング(Everything About It Is a Love Song)』や『Sure Don't Feel Like a Love』、『That's Me』『Father and Daughter』あたりはポール自身の出来事や気持ちをそのまま歌っている感じがします。しかし一方で、2000年以降の様々な憂慮すべき世界情勢が、『How Can You Live in the Northeast?』『戦時下の祈り』のような曲を生み出しています。その辺の背景をABCニュースのインターネットエディションでポール自身が語っているので、それを全部翻訳してみたいと思います。

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posted by yossie at 00:30 | 東京 🌁 | コメント(2) | トラックバック(0) | Simon&Garfunkel

2006年06月01日

Surprise その1

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ポール・サイモン


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ポール・サイモンの新作は、ブライアン・イーノとのコラボレーションによるとんでもない傑作。大部分のプロデュースはポールが行い、音の感覚的な空間作りをイーノが行っているような印象です。ポールが著名な音楽ライター、ビル・フラナガンとのインタビューで答えたところによれば、「ブライアン・イーノの作品は昔から尊敬していて、最初に僕が自分の取り掛かっていたものを彼に見せたんだ。そしたら彼は彼の音の作品を並べて見せてくれて、それらをうまいこと僕の音楽の上に乗っけてくれた。その瞬間に、この二つの要素が結びつくことが出来るんだって感じたよ。イーノの音と、僕のやってた音、ギターとリズムがね。彼のインスピレーションがなければ決してありえなかっただろうカタチで出来上がっていったんだ」と、語っています。実際イーノが施した音の装飾はポールの作品をこれまでになく芸術的に、妖しく、鋭角的に仕上げています。

ただし、決して分かりやすいアルバムではないと思います。とくに日本人のファンにとっては。なんでかっていうと、ポールの生み出す英語の語感のあやつり方が年々重要になってきていて、英語にこめられた感情や、そのセンテンスの通常会話での鷹揚と歌われ方の差だとか単語の発音される長さだとかが、複雑なリズムの中でもっともキャッチーな要素として作品を彩っているからなんです。わかりやすいメロディー、ではなくて。なんだか難しいですね、この言い方。ちょっとゆっくり色々説明を試みてみましょう。

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posted by yossie at 00:00 | 東京 🌁 | コメント(2) | トラックバック(0) | Simon&Garfunkel

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