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2006年04月16日

On the Wings of A Nightingale

On the Wings of Nightingale/エヴァリー・ブラザーズ
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この数年いったいどうなっているんだろうと思うぐらいエヴァリー・ブラザーズのCDリリースが続いていて、正直社会人の財力をもってしても(笑)なかなかすべてそろえるのが難しいぐらい。なにせすべてのアルバムがCDでリリースされたと思ったら、7枚組みCDセット(しかもほとんどが未発表テイクやレア音源)やら8枚のDVD/CDセットが2万円とかで発売されたり、ちょっとどんなに好きでもなかなか追い付けない…。ましてやちょっとエヴァリーズってどんなのか聴いてみようかな、なんて思う人はどうしていいか分からないでしょうね…。

そんな中で、これもつい最近買ったんですが、1983年の再結成後にレコーディングしたスタジオアルバム3部作をすべて収録して、レアトラックも追加したOn the Wings of Nightingaleはとくに往年の名曲は知ってるけどわりと近年のエヴァリーズは知らない、と言う方にはお勧め。僕の知る限り、HIP-O Selectというところでしか売ってないですね。買ったらなぜかHIP-O Select特製鉛筆がついてきた(笑)。なおこのサイトでは全曲試聴が出来るのでぜひチェック!

この収録された3部作、細かい解説はまたいつか出来たらするとして、ここではそれぞれさらっと紹介してみますね。

EB84 1984年

リユニオンコンサートを大成功させた直後の、新しいエヴァリーズの幕開けにふさわしいいきいきとしたロック・ポップアルバム。今になって聴いてみると、いかにもプロデュースしたデイヴ・エドモンズのサウンドという感じ。やっぱり話題はポール・マッカートニーの書き下ろしOn the Wings of A Nightingale。エヴァリーズはベースとボーカルだけのデモテープを聴いてすぐに気に入ったとか。さあ新しいことが始まるぞ、という期待感に満ちたロックナンバーです。

その他ジェフ・リンが曲を書き下ろしたり、ボブ・ディランのLay Lady Layをカバー(Nashville Skylineという異色アルバムに入ってましたが、もともとはディランがエヴァリーズのために書いたらしい。エヴァリーズは当初はいいと思えなくて却下したことを後から後悔して、このアルバムで録音することにしたみたい。)したりと結構派手。Donは3曲を作曲してますが、なかでもFollowing the SunAsleepは変わらない50年代のエヴァリーズらしさを見せてくれてとても嬉しいです。

Born Yesterday 1986年

Dave Edmondsがプロデュースした、80年代らしいシンセサウンドをバックに力強いボーカルハーモニーを聴かせるロックアルバムです。とくにドンのボーカルはこのアルバムが最盛期で、誰にもまねのできない存在感のある歌声です。いくつかの曲に関しては注意深く聞いていると、ハモリのパートもドンが担当して一人エヴァリーをやっているのがわかります。1曲目のAmanda Ruthではリトル・リチャードのLucilleの再演のような力強いR&Rを聴かせ、ジム・フォトグロのI Know Loveやボブ・ディランのAbondoned Loveなど、アップテンポのポップスも切れが冴え渡ります。

それ以上に素晴らしいのがバラードの数々。Arms of MaryDon't Say Goodnightはまるで50年代のエヴァリーズのバラードを80年代のサウンドで聞いてるようなセンチメンタルな曲。アート・ガーファンクルも後にカバーしたダイアー・ストレイツのWhy Worryはまるで時間が止まるかのようなドリーミーな仕上がりで、ガーファンクルの流れるようなアレンジとはだいぶ違います。そして、なんと言ってもハイライトはドンの作曲したBorn Yesterdayと11曲目に配置されたAlways Drive a Cadillacというドライブ感に満ちたロック。前者はすさんだ人間社会を風刺したドンにしては珍しいメッセージソング。後者はブルース・スプリングスティーンを思わせる素晴らしい歌唱力とスピード感が魅力の、学生時代に恋した恋人に贈るラブソングとなっています。最後はサム・クックのYou Send Meで、夢見るようなハモリとうっとりするようなドンの歌い回しで締めくくられています。

Some Hearts 1988年

スタジオ録音のオリジナルアルバムとしてはエヴァリーズの最後のアルバムとなった作品。しかしこの気合の入りようは何でしょう。とにかく新しい試みがたくさんみられて、これすごいけど、エヴァリーズ?って感じの曲がたくさんです。オープニングのSome Heartsというドンの曲。しっとりとしたアコースティックギターの響きにシンセサイザーが重なってなんともスケールのおおきなバラードになっています。Don't Worry Babyはビーチ・ボーイズのバックアップを得ながらもしっかりエヴァリーズナンバーに仕上がっています。Ride the WindAngel of the Darknessはフィルの作品。たたみかけるアコギのストロークにシンセサイザーをふんだんに載せたアップテンポロックですが、これとドン作のCan't Get Over itをあわせるとこのアルバムの三大ビックリです。とにかくエヴァリーブラザーズだと分からないくらい新鮮。シンセ使いすぎかな?強烈な個性を持ったアップテンポナンバーたちなんですけどね。

そんななかで昔ながらのエヴァリーらしさを見せてくれるのはドン作のBe My Love Again(とってもポップ!)やフィル作のBrown Eyesです。Julianneはとにかくキャッチーなアップテンポなラブソング。そして最後に待ち構えるのがAny Single Solitaly Heartで、悲しい恋を歌い上げるアルバムをゆっくりと締めくくります。ほんとに良く出来たアルバムです。ただドンの声がちゃんと出ていないのが残念。

さて。

このCDの素晴らしいところは、もはやほとんど手に入れることが難しくなってきている上記3部作をすべて収録していることだけでなく、A Kiss is A Terrible Thing to Wasteというまったくこれまで未発表だった軽快なロックチューンを収録しているところ。ちょっとびっくりしました。こんな隠しだまがまだたくさんあるのかなぁと期待してしまう今日この頃。





posted by yossie at 00:00 | 東京 ☁ | コメント(2) | トラックバック(0) | The Everly Brothers
この記事へのコメント
はじめまして。エヴァリーで検索していてこちらにたどり着きました。
エヴァリーへの愛に満ちた文章の数々に、本当感動しました。

僕は正にここ最近エヴァリーにはまって今勉強中の身で、CDをあれこれ買ったはいいけれど、ベアファミリーのワーナーボックスを買ったあたりからどれがどれだかなにがなんだか分からなくなってきております。笑
なので、こちらのHPで色々参考にさせていただきます!

マーキュリー時代なんて、ほとんどが「On the Wings of Nightingale」どまりといいますか、きちんとした解説文をはじめて読めたので、そのことだけでも感謝の気持ちでいっぱいです。

もうすぐワーナー〜RCAボックスの第2弾も出ますし、まだまだエヴァリーから目がはなせませんね!

Posted by kura_mo at 2006年06月13日 01:43
kura_moさん!
いらっしゃいませ。

エヴァリーズ一辺倒にならないように頑張ってます(笑)そうなんですよね、まだ出るんですよね、エヴァリーアイテム。ほんとに聴いてる暇がないくらい多いです。ヴァージョン違いのレア音源集も数多くあるので、はっきりいってオリジナルがどれだったか僕もはっきりわかんなくなってしまうほどです。

頑張ってついていきましょう〜



Posted by yossie at 2006年06月14日 01:11
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