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2006年10月08日

ニューヨーク52番街

ニューヨーク52番街/ビリー・ジョエル
ニューヨーク52番街/ビリー・ジョエル

日本ではビリー・ジョエルよりも有名な(?)名曲「オネスティ」を収録している名盤です。1977年に初めての大ヒットとなったストレンジャーを発表した翌年に作った作品だから、どえらいプレッシャーがあったろうと思うんだけど、作品自体にはそんな雰囲気など全然ない。この辺はイーグルスホテル・カリフォルニアのあとのロング・ランが重々しい雰囲気を持っていたのとだいぶ違う気がする。比べるもんではないけど。

かといって、すごくとっつきやすいアルバムでもない。それなりにクロスジャンル的なアプローチがあって、あんまりロック一辺倒ではなくてところどろこジャズやR&Bっぽい雰囲気が漂うのがこの作品。個人的な間奏をいえば、ビリーを語る上では避けて通れない作品だけど、聴き始める作品としては難しいかも。やっぱり前にも書いたけど、ポップな大ヒット曲満載のイノセント・マンあたりが聴きやすいかと。これは3つ目あたりに聴くと良さが良く分かると思いました。

ビリー・ジョエル節って独特のものがあって、そういうのが耳にしみこんでなじんでる状態で聞くとおっすげえ!って思える曲がたくさん入ってます。冒頭のBig Shotもそんな曲だと思います。まるで「さあやるぞっ!」っていう宣誓のような歪んだギターのイントロとビリーの掛け声から、こりゃすごそうだぞと期待していると肩透かしを食らったような歌詞。これ、もうちょっとポジティブな歌詞だったら良かったのに…。しかしようく聴いてると、前向きにはやる気持ちと、ちょっと待てよと待ったをかける警告のようなものが入り混じったようなリズムの取り方だと感じます。テンションを上げていくビリーの歌声は、ストレスが高まるにつれて警告も高まる様を表しているよう。

オネスティはもう敢えて触れなくていいですね。確かに名曲。アメリカ人好みではないのかもしれませんが。こんなにわびさびの効いた曲がビリーのシャウトで歌われるというところに意味があるのですよ。心に刺さります。誠実であることは誰にも期待できない。でも貴方には期待してしまう。ウォ〜!

この歌大好き。3曲目のマイ・ライフのことです。ちょっとカントリーフレーバーのさわやかなロック。でも間奏の展開がとってもお洒落。この辺がセッションミュージシャンの優秀さでもあるんしょう。あ、忘れないうちに書いておくと、プロデューサーは前作ストレンジャーと同様、リチャード・ペリーですね。

ザンジバルは二つの独立したジャンルがそれぞれ形を崩さずに共存してるような曲。つまり、ロックとジャズなんだけど、融合していながらぜんぜんゆずりあってないような。この曲と次のSTILETTOという曲がかなりジャズよりなアプローチでロックしてるので(?)アルバム全体の色をそういう雰囲気にしているような。

おやっにまっとしてしまうのが、「自由への半マイル(Half Mile Away)」という曲。これノリがいい!モータウン?ディスコ?なんかそれらの聴きやすいところをブレンドしてブラスを利かせて、かつ爽やかにカリフォルニアロックしている曲で、こういうことが出来るのがビリー・ジョエルの真骨頂!

ラストじゃないけど、ラストを飾るようなUntil the Nightはドラマチックでスケールが大きいバラード。エンドクレジット、って感じ。オーケストラやタンバリン、コーラス、鐘の音までなって、壮大に終わります。(最後にもう一曲ありますけどね)


こうして書いてみると結構音楽的にはすごく広がりのあるアプローチで作られている作品だと実感。






posted by yossie at 22:21 | 東京 ☀ | コメント(3) | トラックバック(2) | Billy Joel
この記事へのコメント
52番街キター━━(゜∀゜)━━!!!!
Posted by こうもり at 2006年10月15日 00:37
これ、裏ジャケのデザインが、ポール・サイモンのStill Crazy After All These Yearsと似てますよねー。
Posted by こうもり at 2006年10月18日 02:07
両方ともニューヨークの薄汚れた都会感とそこでちょっと気取ってみるアーティスト像を描いてる感じかな?リリースも3年違いだし、わりと似た香りのするアルバムですね。
Posted by yossie at 2006年10月18日 23:42
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