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2007年01月26日

Under the Red Sky

Under the Red SkyUnder the Red Sky
Bob Dylan


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最近まともにオーディオセットで音楽を聴いていないです。もっぱらiPodかパソコンをヘッドホンで聴くばかり。でもひさびさに、あ〜いい音のスピーカーで腰をすえて聴きたいなぁと思いました。このアルバムを聴いてたら。ボブ・ディランはロックしているときが一番好き。あんまりフォークのディランは聴かんのです。これは趣味の問題ですけど、フォークロック時代のディランもあんまり。好きなのはロックなディラン。

正直に言って、もともと「ディランの声はちょっとねぇ・・」という人は聴かないほうがいい。演奏がしっかりしている分、ディランのかすれた声が浮いてしまっている感がある。1998年の絶品ロックンロールアルバム『Down in the Groove』まではバンドとの一体感があったと思うのだけれど、このあたりからちょっと微妙な感じです。でもそれをカバーして余りある楽曲のよさが、このアルバムにはありました。


ボブ・ディランといえば、完全なシンガー・ソングライターかと思いきや、思いのほか多くのカバー曲を録音していて、実際このアルバム以後もしばらくはカバー集ばっかりだ。そういう意味では、残っていたディランの言いたいことを吐き出したアルバムなのかもしれないですね。

アルバム冒頭、警報が鳴り響くような緊迫のオープニング。と、おもったら例のしわがれ声でかる〜く軽快に歌いだすディラン。このWigle Wigleは、ボーカルはともかくとして、タイトな演奏が印象的だ。それもそのはず、ギターはガンズ&ローゼスのスラッシュ、ベースはランディ・ジャクソンだ(このひと、アメリカン・アイドルの審査員やってるようですね。)

2曲目!これが一押し。美しい美しいUnder the Red Skyというタイトルチューン。ほんとに美しいメロディ。ディランのボーカルじゃなければもっと良かったのに…なんて言うとディランのファンは首をかしげるのでしょうね。曲が始まると同時に、あ!ジョージ・ハリスンだ!と思いました。曲調と言い、ちょっと東洋調のギターやピアノの使い方といい、お決まりのスライドギターと、ジョージ節全開の曲に聴こえます。実際にギターはジョージ・ハリスン。痛烈な歌詞の多い中で、この曲は歌詞も美しい。録音も綺麗に出来ていて、この曲を聴いていて、冒頭のように「いいオーディオで聴きたい」って思ったわけです。

ケリー・アロノフという人がドラムを打っているのですが、この人は有名なのでしょうか?すばらしい演奏だと思います。タイトさとヒューマンさを兼ね備えたドラミング。

3曲目Unbelievableは従来のディランの持ち味を生かしたロックンロール。しかし信じられないことが当たり前に起こってきている、と警鐘を鳴らすディランのメッセージは力強い。1曲目のWiggle Wiggle、この曲、そして最後のCat's in the Well(「井戸の中にネコが落ちているというのに、誰も気づいてやらずに時が過ぎている」)と、現代の人間社会に警鐘を鳴らすナンバーがすべて古典的なロックンロールソングに載せられているところも興味深いところ。

アップテンポナンバーも、スローナンバーもディラン節全開。スティーヴィー・レイヴォーンやブルース・ーンスビーも出てきてなんとも豪華なアルバムです。おいおい、これは「ライク・ア・ローリング・ストーン」のセルフ・パクリだろう?と突っ込んでしまいそうなHandy Dandyも楽しい曲。過小評価されてると思うけど、ディランのアルバムの中では聴いておかなきゃいけない一枚だと思います。







posted by yossie at 00:38 | 東京 ☀ | コメント(0) | トラックバック(0) | CDレビュー
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